2005年12月
2005年12月28日
2005年12月24日
CG 「和」 壁紙
この壁紙はCG合成。(作・鑑賞:Jingoro)
書はモノトーンだから奥が深い。人それぞれに風景が見えてくる。
これはオリジナル作品「和」鑑賞の一例で、木と空と人がつながる風景。
モノクロの作品を見るだけで、どれだけ深い景色を見るか。
それも書鑑賞の醍醐味のひとつです。
一画、一本の線に命を感じられれば、きっとその作品はすばらしい作品のはずです。
by Jingoro
CG : Jingoro
書の楽しさ。
今、誰でも書道家を名乗ることができる。だから価値があいまいになり、書は安物になってしまった。松茸は高いからみんなが欲しがる。しかし椎茸のように安くなったら、それほど欲しいという願望が無くなる。手に入っても喜びが薄くなる。優れた作品の評価があいまいになり、量産レベルの作品と価格が変わらなければ、作る方も気を抜く。
心に響く作品を安物扱いにすること。作家に緊張感がなくなり、いい物が作れなくなること。この二つで書は衰弱していった。
今私は、現状を書いた。現実が善というなら、戦争は永遠に終わらない。人にはこうあって欲しいという希望がある。
書に携わって、古典等に触れていると、現状を憂えないわけにはいかない。
書の作家は、もっと、希少価値のある、質の高い物を書かなければならない。なかなか手に入らないが、欲しくてたまらなくなるような。どうすればいい。こっちが、いくらいい物を書いても、いらないなら、価値は高まらない。こっちにも書いていける生活力が無くなってしまう。今の時代、しょうがない所がある。生活苦の中で、いい物を書き続け、作品が後の世に認められるというのはよくある話だ。それだって、パトロンがいての話だ。今の時代、貧乏な芸術家が暮らしていけるような家も、パトロンになれる個人もあてには出来ない。
私は訴える。いい物を欲しがってください。他人との比較ではなく、本当にいい物を。
作家は自分の出世だけを考えているのではない。他人とも共有できるいい物が作りたいのです。人の世は競争や弱肉強食だけでは終わらない、と言うことを確かなものとして確認しようではありませんか。
この時代に生きている人間として、大事な物をとぎれさせない義務があると思います。
そうした基礎が、しっかりした上で、初めて書を楽しむことが出来るのだと思います。