2006年06月15日

詩 「単純」

国立科学博物館の標本






私達が何処へ行くのか知らない。
この世で動き回っている目的も知らない。

今まで味わったことのない経験は
おそらくそこいら中に散らばっているのだろう。
新しい感覚に出会うたびに
それぞれの世界があって
やっとその空間を把握したかと思うと
すぐに幕が閉じて
別の世界に行ってしまう。

だから目的があるようでない。
ただあちこちに移動しているだけ。

人類の英知は
生きる基本を教えてくれる。
あらゆる場合に対応するために
非常に単純な形を示してくれる。
丁寧に教えるから項目が増えて
量が増えてしまったに過ぎない。

どうなるか分からないし
目的も定まらないならば
単純に生きるしかない
あらゆる経験に対応するには
形があると決まっている形にぴったりはまれない。
だから形のない
最も単純な生き方をしていこうと思う。


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