2006年07月06日
書道作品 創作「國破山河在」
杜甫の詩
「春望 しゅんぼう」
國破山河在 城春草木深 感時花濺涙 恨別鳥驚心
烽火連三月 家書抵萬金 白頭掻更短 渾欲不勝簪
國破れて山河あり 城春にして草木深し
時に感じては花にも涙を濺(そそ)ぎ
別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
烽火(ほうか)三月(さんがつ)に連なり
家書(かしょ)萬金(ばんきん)に抵(あた)る
白頭(はくとう)掻(か)けば更(さら)に短く
渾(すべ)て簪(しん)に勝(た)えざらんと欲す
=現代語訳=
「春の眺め」
国(唐の長安)は破れたのに山河自然はそのままだ
城には春が訪れて草木がこんもりと茂っている
時節を考えると花を見ても私は涙をふりそそぐだけ
別離をうらんで鳥の声をきいてもおどろくだけ
のろしは三月になってもまだのぼりつづけている
家のたよりは何万円ものねうちがあるように思われる
白髪頭(しらがあたま)もかけばかくほど短くなってしまい
まったく かんざしをしてもきかなくなってしまったようだ
行書で多字数を書きたかったので
作品にしてみました。
真面目な感じを出そうと思いましたが
うまくいっているでしょうか。